リヨン第3大学留学

フランス、リヨンの留学記と日本文化をフランス語で紹介するブログです

なぜフランス語専攻?

こんにちは、ごうです。

留学に向けてそもそもなぜ自分がフランス語を専攻するにいたったのか、実際フランス語を学んでみてどうなのかについてここまでの勉強を振り返りながら書いていきます。

 

【なぜフランス語専攻?】

高校で大学の進路を考える際、大学4年間を通して自分は何を学びたいのか。というのはとても大きな選択になると思います。タイトルにある通り、何がきっかけとなって自分はその他外国語ではなく、フランス語にしたのでしょうか振り返って考えてみました。

 

自分はもともと外国語を学ぶのが好きで、英語に力を入れていましたが、では大学で英語について学びたいかと聞かれると心から「はい」とは言えなかったような気がします。しかし、だからと言って、文系だからとりあえず就職した後有利そうな経済、経営とか、ちょっと興味があるから法律とか、そういった軽い気持ちで大学の専攻を選びたいとも思っていませんでした。自分にとって大きな決め手になったのは高校生のとき、姉妹都市交換留学プログラムに参加したことでした。

 

高校2年生のときに、姉妹都市の交換留学でフランスのブルターニュ地方に2週間だけ行かせていただきました。中学の時から海外というものに漠然と憧れのようなものがあって、機会があれば、とにかくどこでもいいから行きたいと強く望んでおりました。自分の市でそういうプログラムがあることを知り、しかも航空券等かかる費用は市が持ってくれるということで(この無料というのも大事でした笑)、この機会を逃すわけにはいかないと思いチャレンジしました。

 

高校では学校でフランス語というものを全く習ったこともなく、ましてや話すこともできず、簡単に挨拶程度だけ、事前の研修で習ったほどでした。英語でもコミュニケーションはとれるだろうという考えを持ちながら日本を出国しました。

 

しかし、現地に行ってみて、自分の考えが甘かったことを痛感しました。ホストファミリー、特にホストマザーには英語が全く通じず、自分の気持ちや感謝をうまく伝えることができなくてとても悔しい思いをしました。ホストファミリーには交換留学生を通してフランス語に翻訳してもらいましたが、自分の英語力もたかが知れているもので、自分の思うように意思疎通ができませんでした。

ちょっと考えてみれば、日本でも少なくとも自分の家では両親は英語で会話ができるとは言えません。なにか職業柄英語を使う人でない限り、ペラペラと英語を話せる人は親の世代ではあまりいないような気がします。フランスも日本と同様英語は第2外国語的な存在なので、ホストマザーが英語を話せなくてもそれほど不思議なことではないのですが、英語が使えれば世界の人と話せると安易に考えていた自分にとって恥ずかしいながらも、衝撃的なことでした。

 

そして、当時の自分にとって、今思えば当たり前ですが、英語だけでは世界とはつながることはできないと感じることができたのは今後の自分の人生に大きく影響を与えました。

 

もう一つ、滞在中学んだこととして、これは海外へ行くと多くの人がよく言うことですが、自分は日本のことを全然知っていなかったということです。全然というと少し大げさかもしれませんが、自分の中では当たり前であったり、感覚的にわかっているようなことも多く、なぜ?どうして?いつから?と聞かれると答えられないことが多く、大変でした。

自分の都市については事前研修というのがあり、ある程度知識を蓄えていきましたが、日本の文化、習慣、政治や価値観、考え方に至るまで英語で説明することができませんでした。自分の国についてなのに恥ずかしいと感じました。

しかし、日本を出て、海外の視点にたって、客観視することができたからこそ、自分の無知さに気づけたのだと思います。

 

まとめると、

世界と英語で通じることはできるけど、英語だけで通じることができるとは限らない(⇨フランス語を学びたい

日本文化についての無知さ

 

以上の2つのことが現地滞在中とてもよく感じたことです。これをきっかけに帰ってきてから何を大学で学びたいのか、大学では何をしたいのかについての考えが決まりました。

 

主にフランス語を学べるところ、そして留学生が多いところ、日本にいても様々な人と関われる大学を選び、大学受験に向けて勉強しました。

それからなんとか志望校に入学し、大学で授業が始まっても、自分の中での目標である、「フランス語を学び、フランス人と隔てなくコミュニケーションが取れるようになること」は変わらず、週6コマのフランス語にも負けず、学びました。

 

【フランス語を学んでみて】

滞在中も感じましたが、まず何と言っても発音が難しい!

特にrの発音についてはきれいにできるようになんてなれないと思いました。最初の1ヶ月ぐらいは発音に苦しんでいました。しかし、フランス語の発音には規則があり、それを覚えることで、知らない単語も発音できたり、聞いたことのない単語も書くことができたりします。これは英語では難しいことですが、最初のルールをマスターすれば単語がわかるということに驚き、単純的な考えの自分には嬉しかったのを覚えています。

フランス語を少しでも齧ったことがある方なら、「ボンジューググル…」なった経験は一度はあるのではないでしょうか笑

 

英語との相互関係

 

フランス語を学びながら、単語や表現、文法など、英語に近いこともわかりました。

フランス語はもともとラテン語派生(イタリック語派)であり(ガリア語、ゲルマン語もの影響もありますが)、英語はゲルマン語派にあたります。しかし、英語もラテン語も起源としてはインド・ヨーロッパ語族に入り、フランス語はイギリス貴族階級がはなしていたこともあり、英語には多くのフランス語が流入しています。

フランス語を学びながら、英語と絡み合わせて学ぶことができ、英語の理解も深まったことはとても大きかったと思います。

また、英語と結びつけて勉強してきたので、言語学にも興味を持つことができました。なぜフランス語は数字の言い方で80(=quatre-vingt, 20×4)のように、20進法が出てくるのか、フランス語はラテン語の中性名詞がなくなったのはどうしてなのか、逆に日本語はなぜ主語が省略できるのかなど、フランス語、英語、日本語と比較して言語というものを多角的に見つめることができるようになりました。

 

おそらく多くの大学生は第2外国語というものを大学で選択するのではないかと思います。中国語、韓国語などもちろん自分の興味のある言語を選んでもらいたいですが、フランス語という選択肢も考慮に入れてみてはいかがでしょうか。大変ではありますが、とてもやりがいのある言語です。

 

自分は専攻としてフランス語を選んだので、毎日フランス語の授業があったおかげで、フランス語を忘れるというか、薄れるようなことは少なくとも最初の1年は宿題も多く、なかったような気がします。(本当かな笑)また、英語を中学から学んできましたが、大学で学んでいるフランス語も毎日取り組むことで、かなり進歩が早かったです。

 

以上なぜフランス語を専攻にしたのか、フランス語を学んでみてどう感じたかについてでした。

次回はなぜ留学を決めたのかについて書こうと思います。